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あらすじ
 潜水艇で消息を絶った無人海洋調査艇を、回収に行った調査会社社長フォードは、そこで未知の生物に襲われる。未知の生物が地球を破壊するために生まれた怪獣である事を知ったフォードは、怪獣を倒すために生まれる怪獣 怪獣キラーを目覚めさせるため奔走するが――。


感想とか
 SyFyチャンネルのオリジナルTVムービー。
 アサイラム社製作で、監督がみんな大好きマーク・アトキン超監督という見る前に飛べならぬ、観る前にアレという映画になっております。

「ゴジラは忘れろ!」

 ムービーコレクション謹製の惹句ですが、観る前に必要なのがまさにこの一言かと思われます。とりあえず忘れる事が色々と必要な映画になっているので、細かい事は気にしないスルースキルが試されます。ただ、映画観ながらツッコミたい人は、ゴジラも忘れずスルースキルもゼロにして観ないと楽しめません。

 アトキン超監督の映画なのではなからツッコミ目的で、デキには期待ゼロで鑑賞に臨んだのですが、意外と今回は話もコンパクトにまとまってたり、低予算は低予算なりに頑張っている感じもあり、オチでちゃんと原題を回収してたりと、アトキン超監督の他の映画の中では、普通レベルをクリアしたデキになっております。(あくまで、アトキン超監督映画の中ではです)

 メインである怪獣は分かっているとは思いますが、一応書いておきますと「動きません」潔いくらい動いてる画がありません。動いていると言えるのは、怪獣のヒナが動いてるくらいで、しかもそれもコピペと他作品からの使いまわしの多用だったりします。
 それとレーティングの問題なのか、この映画やたらと人が死にません。数人は死ぬのですが、直接的描写はなく消えてなくなる感じになっています。なので、モンスターパニック映画にありがちな、そっち方面の描写は期待しない方向で。

 となると、メインは怪獣に対抗しようとする人間のドラマパートが、メインになるはずですが、低予算故のキャラの少なさでいつものように主人公たち数人が右往左往するだけの、こじんまりした話になっているのと、説明セリフ増量感は否めません。

 ただ、今回話を途中から主人公サイド、海洋調査員と怪獣博士、海軍と3つの視点に分けて展開させているのが、話を破綻させずに後半に主人公サイドに合流させている点は良かったと思います。(普段のアトキン映画なら、訳分からなくなるか、要らないエピソードがてんこ盛りになったうえラストが適当になりがち)

 全体的には、アトキン超監督作というのを承知のうえで、ネタ・ツッコミ目的で観るか、意外と話の筋は通っているので、物凄い暇でしょうがない時にどこかの動画配信サービスで無料配信されてたら観るくらいの映画かと思います。


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主人公のフォード社長と、胸元の肌が妙に汚い海洋調査員のサラ。
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フォードの会社の社員シェリーズ。
目的のためなら手段を選ばないどころか、手段のためなら目的も選ばないという人。
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船長さん。
なかなか良いキャラだったのですが、舞台が陸に移るので途中で退場。
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怪獣が海上に浮上した影響で起きた高波を、謎の操船技術で回避する船長。
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海軍の司令官さん。
成金の主人公にムカついたので、主人公の邪魔をします。
しかし、作戦行動を中止してまで、怪獣にヤラれて海に落ちた兵士を救助したり、根は良い人の模様。
なお、定番通り軍は役に立ちませんが、本作では定番を裏切って怪獣にヤラれたりせず普通に助かります。
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本作を観た人なら必ず「きっかけじゃなく、お前のせいだろ」とツッコミを入れるシーン。
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変なオバサンではなく、怪獣博士のレナ博士。
学生時代のサラに「怪獣とか研究してるヤツに、教えてもらう事なんてないし〜」と、大学当局に通報されて大学を追われ、以後は荒野で世捨て人状態に。
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サラの証言を基に、レナ博士が描いた怪獣の絵。
あんま絵は得意じゃないほうなのかな。
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上の絵の本物がコレ。怪獣テング(破壊者)
全然違うじゃねぇかというツッコミはスルーして、「そう、コレです。ソックリです」というのが本作の正しい楽しみ方。
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ちゃんとフラグを立てて、直後に死ぬ憲兵の人。(律儀)
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本作の動いてるほうの怪獣。怪獣テングのヒナ。
吐いてるのは炎ではなくマグマ。
そう見えなくても、そう思って観て下さい。
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テングを倒すために存在する怪獣。通称 怪獣キラーさんこと生きた山。
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物凄い落石の直撃を受ける、主人公フォード。
死んでるみたいだろ、コレ生きてんだぜ。
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怪獣キラーさんVSテングのヒナの皆さん。
何か青い炎みたいなのが出て、瞬殺される。
もちろん、この時も怪獣キラーさんは、ちょっとしか動きません。
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突然テングが飛行形態にチェンジ。
何かエヴァンゲリオンに、こんなシーンなかったっけ。
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怪獣キラーさん近影。(もちろん動かないぞ)
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テングVS怪獣キラー。(もちろん動かないぞ)
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マンガ・アニメの「まちかどまぞく」みたいに、生き血を捧げると良いらしいという事になって、テングのヒナの生き血を撃ち込もうとする主人公たち。
どう見ても、届かないだろうとか言わない。
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原題の「モンスターアイランド」を回収して終わり。





ロード・オブ・モンスターズ [DVD]
エリック・ロバーツ
アルバトロス
2019-09-04


LORD of MONSTERS
ソニー・コンピュータエンタテインメント
1999-06-10


アトキン超監督の代表作の一つ。ドラゴンクエスト(日本では色々問題なので、ドラゴンロードに改題)コレを見た後なら、CG映画のドラクエも余裕で名作に見えるぞ。