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あらすじ
 ドイツ警察特殊部隊 GSG-10の精鋭シュタイナーは度重なる命令違反で、遂に大統領官邸の通用口門衛へと、部隊の厄介者である武器庫管理官のテオと共に左遷させられてしまう。
 しかしその大統領官邸で、訪独中のモルドバ国の大統領令嬢の誘拐事件が発生。シュタイナーとテオは、汚名返上のため独自に大統領令嬢を救出のため捜査を始める。荒くれ者のシュタイナーと、写真記憶能力の保持者で頭脳明晰なテオ、最低最悪のコンビはやがて最強の猟犬(ホットドッグ)になって行く――。

感想とか
 ドイツ・ワーナー配給のアクション・コメディ。基本はバディ(相棒)ものですが、色んな要素が加味されています。普通この手の映画だと荒くれ者のシュタイナーが主役なんですが、本作の実質的な主役はテオだったりします。人とは違う能力を持ったがために、鬱屈した人生を送らざる得なかったテオが、事件を通して成長していく話になっています。

 ただ、1本の話の中に色んなエピソードを盛り込み過ぎて、一つ一つのエピソードが描き切れていない感じになっており、話的にはかなり薄味な感じの話になってしまっています。特に事件の真相も適当に短い台詞で済まされてしまっていて、そこへ至るまでの経緯や心情が描かれていないため、いまいち盛り上がりません。そのため、キャラクターのほうもメイン以外は、印象が薄いというか深みが無くなってしまっています。特に悪役側の描写が雑なので、今一つ事件のほうが盛り上がりません。

 アクションシーンは少なめというか大人しめ。アクションコメディですが、コメディ面やストーリーに尺を割いています。これは前述のようにエピソードを盛り込み過ぎで、そっちに尺を取られて、アクションを見せる時間がなくなってしまっているのが原因。なので、アクションを期待して観ると、ちょっと残念に感じるかと思います。

 作劇や笑いが日本やハリウッドメジャーと違うせいか、イマイチ感は拭えませんが普通に観られるレベルの映画にはなっていたと思います。



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主人公その1のシュタイナー。
ヤバイ科学物質があっても、平気で銃をぶっ放す脳筋。
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主人公その2 テオ。
作戦ブリフィーング中に突然上のような事を言い出し、出動前の一同を困惑させる。
ちなみにニッキがテオに惚れたのは、この発言を聞いたからだった模様。
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特殊部隊の情報分析官 ニッキ。
二人に事件捜査に巻き込まれたうえ、テオにフラれたり下ネタ要員にされたりしますが、最終的にはヒロインポジションに。
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モルドバ大統領令嬢のマーシャ。
最初から最後まで立場が変わっても、徹底してビッチキャラという救いの無いキャラ。
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GSG-10のエラい人。シュタイナーとテオの上司。
本作一の不幸な人で、部下は言う事聞かないで暴走するわ、友人には裏切られるわ、終いには大事にしてた愛車を盛大に爆破されるわで、遂に心が壊れる。
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大統領官邸の通用口警備になった二人。
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娘をスマフォでお説教中に、令嬢が誘拐されてしまう。
ドリフでいう所の「シュタイナー、うしろ〜」的なシーン。
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決して下ネタシーンではなく、過呼吸になって倒れた相棒を救助してるだけです。
1度使用済みのモノを使っています。
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ドイツ映画なので、クソ女を揶揄する例もこんなだったりします。
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娘の恋人と仲良さそうに見せて、実は脅しまくっているシュタイナー。
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上司の大事なクルマを破壊するテオ。この直後上司の人の心が壊れる。
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事件解決後、表彰される3人。
48時間で一気にリア充になったテオ&ニッキ。
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本編前半にシュタイナーが、テオに似ていると言っていたヘルガおばさん。
シュタイナーの話では規則にうるさい堅物との事だったのですが、職業DJという謎おばさん。



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