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 NetFlixオリジナル(スタッフにNetFlix側の人がクレジットされてない配信権のみ)のSFアニメ。(現在配信中 全12話)

 バーストと呼ばれる人工生体増殖事故から2年後。高校生の橘アイコは、転校生の神崎雄哉に拉致される。そこでアイコは自身が人工生体との合成体である事と、バーストを終息させられる唯一の存在である事を知らされる。アイコはバーストを終息させるため、またバースト発生源で生存している母と弟を助ける為、バースト爆心地プライマリーポイントを目指す――。

 内容に比して12話と話数が短く、NetFlixでの配信を考慮して複数回視聴する事を考慮したのか、話は主人公視点を重視した構成になっています。そのため、主人公の知りえない事や主人公に直接関係ない事の描写は、極力省かれていたりします。(もちろん話の展開上必要なモノはちゃんとあります)そのため、名前付きキャラでも急に出て来なくなったり、同行してるダイバーたちについても、出番は多いのにそんなに詳細が語られていなかったりします。
 その割には政府の動きとか医者である伊佐津側の動きを絡ませたりと、変な方向に話を広げて最終的に収集が付かなくなってたりします。話を主人公に集約するのか多方向に広げるのか、この辺りがかなり中途半端な感じになっていて、本作の監督が手掛けた「正解するカド」もこんな感じの作品で、これがこの監督の味なのかもしれませんが、観る側としてはこの作りは多少疲れると思います。(もしかしたら、全12話ではなく全24話だったのかも)

 話のテーマとか終盤の流れとかが、去年放送された「ID-0」に似てたりします。その辺が気になる人は気になるかと思いますが、その辺は同じものを別の切り口描き方でどう魅せているかという風に考え方をシフトして観るべきかと思います。

 画のほうはかなり良く出来ています。ちょっとした芝居でもかなり細かく描写しながら、変にこけおどし的な派手な描写の多用もなく適材適所的に派手な描写と落ち着いた描写も使い分けられていて、かなりきっちり作られていると思います。

 少し気になった点は、中盤辺りの展開と画がやや単調になった事です。話の展開上そうならざる得ない部分だったのか、もしくは週ごとのTV放送を念頭に作っていて1週ごとの放送なら大丈夫と踏んだのか分かりませんが、少しづつマターのデザインを変えるなり各エリアごとにマター攻略法を変えるなりの工夫はできなかったのかなという気もします。

 最終的な結末も「正解するカド」同様に愛で締めくくられており、主人公が選んだ悲劇的な選択肢が覆され予想外の第3の選択がもたらされ、というハッピーエンド的な終わりになっています。この辺を都合良過ぎと取るか感動的と取るかで本作の評価は分かれるかと。ただ、2作続けてこの形を選んでいるという事は、監督的にコレを自分のカラーとしているのか、あるいは今の時代に提示すべきであり必要なのが、こういう展開だと思っているのかもしれません。

 それから、初見では設定上の穴が多いとか、話の展開に無理があるように思うかもしれません。この辺は最後まで観るとほとんど解消されます。残りも専門用語や扱っている分野の知識を得ると、かなり少なくなって来ると思います。その辺はかなり無理がないように作っているようです。(まぁそれでも終盤の展開とか、それなりに都合優先なのですが)

 そんな訳で、物凄く面白いとか誰にでもお勧めという訳ではありませんが、SF好きとかハッピーエンドが好きとか美少女JKヒロイン大好きとか、趣味や趣向が合うなら観ておいて損はないかと思われるアニメかと思います。

おまけ
 NetFlixでの配信なので多言語で観られます。日本語以外では英語とポルトガル語で観られます。(他の国ではその国の言語でも吹替えられている模様)英語の吹替えは、子供向けアニメの吹替えみたいに、かなりはっきりした発音になっています。また「―君」とか「―さん」の敬称を英語なのに付けているのと、「桐生」が「キルユー」みたいな発音でアテていて、何か妙な感じに。

 思ったのは本作の専門用語が概ね英語なのは、翻訳関係の手間や問題を考慮してなのかもしれません。



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主人公 橘アイコ。
自動車事故で重傷負うわ、その治療でマッドドクターに実験台にされて大変な目に合うわ、そのせいで大変な旅につき合わされるわで、おまけに――で、もう散々な目にあったりします。

 英語音声だとかなり幼い感じの声になっていたりします。
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グミ。
アイコの父が勤務していた会社が作った完全人工生体。アイコにプレゼントとして送られたモノ。終盤のキーアイテム。
このシーンですが、初見だと何てことないシーンですが、2回目からは重要な意味を持って来たりします。この作品ですが、意外と2回目から重要になるシーンが多いです。
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神崎雄哉。
OPで盛大にネタバレしてたりします(OP映像もストーリー進行で微妙に変化してます)が、意外と気付いてない人が多かったり。
見た目は高校生、心は……な人なんですが、声優さんは大変だったのではと思われます。大人っぽくやるとネタばれになるし……。

 英語音声だとネタバレ上等で最初から大人っぽく演じています。
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篠山大輔 作戦の指揮官役。元陸自の特戦隊所属。
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白石真帆 ビーグルの操縦担当。元陸自の特戦隊所属。
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ダイバー その1 水瀬一樹。
片腕が人工生体の義手。マターに義手を食われた際に、アイコの記憶にリンクする。
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ダイバー その2 相模芳彦。 元陸自の特戦隊所属。
一樹の相棒。ダイバー4人のリーダー格。
本作から1年後はレスキュー隊員に転職。
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ダイバー その3 三沢楓。
高い身体能力を持ちアクロバティックな動きを生身でこなす。戦闘能力も高いものの、直情的な性格で問題を起こす事も。
本作から1年後は保母さんに。子供みたいなヤツに子供を任せて大丈夫なのか……。
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ダイバー その4 芹遥香。
元は大手人工生体企業(グミの事を知ってたので、たぶんアイコの父の同僚)の研究員。
本作の1年後は研究者に復帰。
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バーストエリア内でのダイバー4人。
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アイコの主治医 伊佐津医師。
桐生病院で色々と画策しているのですが、物語終盤に昏睡中の娘 柚葉の蘇生のため暴走して事態を面倒な事をするという「ID-0」でもこんなのいたと思ったら、声も一緒だったりして。
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柚葉。
伊佐津医師の一人娘。バイオリニストの由良先生大好きっ子。
スキー中の事故で意識不明に、オヤジが要らん事して面倒な事に巻き込まれる。
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佐保 看護師。
柚葉専属の看護師。
伊佐津の狂気にためらいなく付き合ったりと、伊佐津父娘に何がしか思う所があるような感じなのですが、本編で描かれていないので適当に俺設定で楽しんで下さい。
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竹原
桐生研 研究員。元は由良博士の助手だったが、現在は伊佐津の助手。
声が手塚ヒロミチなので何か胡散臭いけど、普通にまともな人キャラだった。
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マター対策局の局長 南原。
疲弊した日本を救えるのは、マターを始めとする人工生体と考え、その資産を保全しようとするが、事態が急転した事で――。
スイーツ好きだったり、部下のイチゴを取ったり、ラーメン屋にいたりと、外見のクールさとの落差が大きかったりします。
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南原の部下。南原にお楽しみに取っていたイチゴを取られたりしながらも、見た目に似合わずかなり有能な部下だったり。
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小佐波奈々美。
マター対策室 特務課の隊長。
特に活躍する事も話に絡む事も無く、序盤ストーリーの都合で出て来たキャラ。途中であっさり退場。
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黒瀬
桐生研の人工生体の研究者。表向き軽く見えるが、裏で今回の作戦を成功させるべく2年かけて工作していた。物語中盤に研究費横領で桐生研を追われる。
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桐生博士。
人工生体の第一人者。自らセル・アセンブラ2の実験体として生き死を迎える事に。
今回の作戦についても知っていた模様。
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小春
黒瀬に力をかしていたハッカー。
柚葉とマター活性化の関係性に最初に気付く。
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マター。本作の敵役というか主役というか。
人工生体アイコが異常増殖した姿。
化学的な処理を施した弾薬でないと根本的な効果がないため、過去の遭遇データや現場での直接採取で得たデータでの専用弾薬が必要。基本は幹部分から分離させて、栄養補給できなくすると結晶化する模様。
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各ゲートにあるバースト抑止壁ギロチン。
大型の切断壁をギロチンの名の通り落として切断、切断と同時に電気を放出して周囲のマターを一時麻痺させるという代物。
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ビーグル。本作の移動基地。
バースト発生時に出動した自衛隊が残していたモノを使用。
両側に8機の小型ポッドを装着。
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ラストシーン前より。